吊り橋を後にし、30分くらい歩いたであろうか...。我々はようやく山頂にたどり着く事が出来た。30分とは言え、自然の山道を登る事は、平らなアスファルトに慣れている我々にとって、なかなかの試練であった。
この日は見事な秋晴れで、雲一つ無い青空。高尾山から見るパノラマの絶景に人々は感嘆の声を上げ
そして、この美しい景色を写真におさめようと、急いでシャッターを切る。
山頂にたどり着いた観光客の声は皆明るく軽やかだ。快晴の下、笑い声に満ち溢れた高尾山山頂で食べるお昼ご飯は格別に美味しい。我々は弁当を持参したが、高尾山の山頂には店があり、ここで景色を眺めながら、食事を取る事もできる。
また、山頂付近のトイレは、女性用トイレを男性用トイレより倍近く多く設置している。観光地の一番の問題と言っても過言では無い女性用トイレ問題にも、高尾山はしっかりと対応し、環境を整えていた。
山と言う一般的には限られた観光客しか集客出来ないような場所を、高尾山は老若男女問わず遊びに来る事が出来る環境に整え、そして来る人々全員に美しい山の自然、美味しい食事等を提供し、まんべんなく人々を満足させてくれている。更にアクセスも良く、移動ストレスを観光客に与えないのだから、ミシュランが三ツ星をつけたのもうなずける話である。
(かの有名なエンディングが流れる)
最後に高尾山に聞いてみた。「あなたにとってプロフェッショナルとは何ですか?」
高尾山は何も答えなかった。
しかし、高尾山を代弁するかのように「今回も楽しかったですね!また来年も来ましょうね!!」と、明るく弾んだ声が響いた。高尾山はこれからも何も語らず、世界最高級のおもてなしを続ける事で、プロフェッショナルとは何かを教えてくれるのであろう。
【Pロフェッショナル~C事の流儀~ 観光地、高尾山 終】